QRコード入り名刺を利用するメリットと作成時の注意点
最近では、「◯◯Pay」などのQRコード決済や、企業が提供しているサービスの会員登録やキャンペーンへの誘導でQRコードをよく目にするのではないでしょうか。
そして、名刺にQRコード(※)を載せている人も少なくありません。
QRコードはスマートフォンを持っている人なら誰でも簡単に使うことが可能です。
スマートフォン等の端末で読み込むだけで、ユーザ側で検索やURLの入力などをする必要がありませんので、スピーディに見たいページや様々な情報へのアクセスが可能です。
では、このQRコードを名刺に掲載することでどんなメリットがあるのでしょうか?
この記事では、「QRコード入り名刺は具体的にどのようなメリットがあるのか」という点と「QRコード入り名刺を使用する際の注意点について」を名刺印刷のプロの視点から詳しく説明していきます。
※QRコードは別名「マトリックス型二次元コード」と呼ばれており、縦線だけのバーコードよりも多くの情報が読み取れるコードとして「デンソー(現デンソーウェーブ)」により開発されました。
QRコードを名刺に印刷するメリット
◆名刺を渡す側のメリット
・名刺のスペースに載せられない情報を知ってもらう
QRコードは、名刺という限られたスペースの中で、会社情報や商品・サービス内容、個人の情報など多くの情報を掲載するのに適しています。
名刺は文字が多くなれば当然見づらいものになり、写真・イラストなどでそれらを表現するとますます全体がごちゃごちゃしてしまいます。しかし、QRコードがあれば見やすさはそのままで、こちらの伝えたい情報に簡単にアクセスしてもらえる名刺を作成できます。
また会社の位置情報をQRコードで登録することも可能ですので、名刺と地図アプリがあれば相手はスムーズに会社への訪問が可能になります。
・手入力でのタイプミスを防ぎWebサイトへ確実にアクセスする
QRコードが無ければ、Webサイトへのアクセスは検索するかURLを手入力することが一般的です。しかし、URLには冗長な文字列を含む場合があるためタイプミスがあったり、面倒と思われてアクセスされない場合が少なくありません。QRコードがあれば、タイプミスを防いだり入力の手間を軽減することが可能です。
・自分のことを覚えてもらい、良いイメージを持ってもらう
ビジネスでは名刺交換の場面は多いため、単に名刺を渡しただけでは、その他大勢の名刺に埋もれてしまいます。
そこで、自分のことを覚えてもらうための策として、SNSのリンクをQRコードにして名刺に載せておけば、そこからのアクセスで今後の繋がりを強固なものにできるかも知れません。
ただ、「QRコードを載せておけばアクセスしてくれるだろう」という考えではQRコードを読み取ってはくれないでしょう。名刺交換の際に相手に好感を持ってもらえるような、適切なアプローチをあなたからしていく必要があります。
◆名刺をもらう側のメリット
・URLを入力せずにあらゆる情報を閲覧できる
QRコードはスマートフォンのカメラ機能を使うだけなので、面倒なURLを入力する手間がなく、名刺交換をした相手の情報をその場ですぐに閲覧できます。
・オンラインの会議やセミナーなど、非接触の場面でもすぐに情報を見ることができる
最近では、新型コロナウィルスの影響で在宅勤務が増え、オンライン会議では名刺交換ができず氏名を伝える挨拶だけという状況が増えています。
そんな場面では、オンラインの画面上にQRコードを見せてスマホカメラで読み取れば、様々な情報に即アクセスすることが出来ます。
後でメールのやり取りをするよりも、その場で手っ取り早く相手の情報の閲覧ができるようになります。
そこで、名刺に載せるQRコードに適した情報の例を以下にあげてみました。
<名刺に載せるQRコードに適した情報>
- 自社のWebサイトURL
- SNSリンク
- 電話番号
- メールアドレス
- 住所や位置情報
- 文章などのテキスト情報
- YoutubeのURL
- 画像URL
名刺に便利!「アドレス帳」に登録できるQRコード
クルクルマネージャーというQRコードを商用無料で作成できるサービスがあります。
こちらは、スマホの「連絡先」情報のQRコードを作成でき、作成履歴やアクセス解析機能がついているとても便利なものです。
以下のサイトに詳しい説明がありますので、参考にしてみてください。
●「QRコードお役立ち情報」
https://b.qrqrq.com/2018/08/03/qrcode-businesscard/
●「クルクルマネージャー」
QRコードを名刺に使用する際の注意点
QRコード名刺を作成する際、何点か注意しなければならないことがあります。
まず印刷されたQRコードが正確に読み取れるかどうかです。
作成する際には以下に気をつけましょう。
《余白》
QRコードの周囲に文字やイラスト、他のQRコードが隣接していますと読み取りにくくなります。2㎜は余白をとるようしてください。
《解像度》
画像の解像度はできれば300~350dpi
《サイズ》
15~30㎜を推奨します。
《色》
なるべく濃い色をお勧めします。薄い色や淡い色は読み取れないことがあります。
《印刷精度》
コード自体が歪んだりかすれたり、汚れが付着していれば正確に読み取ることができません。
これらに気をつけてQRコードを作成したら、必ず端末で読み取りできるかどうかをテストしてみましょう。
最後に
名刺にQRコードを載せるメリットと、使用する際の注意点をご紹介しました。
重要なのは、名刺にQRコードを載せることよりも、確かに相手に読み取ってもらうことです。その努力だけは忘れないようにしましょう。
QRコード入り名刺はとても便利なツールです。
ぜひ、今お使いの名刺にQRコードを追加して、より付加価値の高い名刺を作成してみてはいかがでしょうか。
※QRコードはデンソーウェーブの登録商標です。